標準店舗って何よ?重要なの?①
せんせ、来月4日に無料セミナーを開くそうですねw
そうなんです、これまで200人以上ご参加いただいた連続セミナーのダイジェストをやってくれという依頼があって。
わたしも行こうかなあ。
ノー残業デーの水曜日、しかも渋谷なんで、冷やかしでも是非ご参加ください。
へい。
で、前回までの話は、Dさんの組織を例にとり、マーチャンダイジング(以下MD)予算の数字は、どこから出てくるの?という話をさせて頂きました。
へい。基本は、店舗別の予算の積み上げ。そして、店舗別の過去の実績や損益を考え、予算を決めていく。そして、その予算がMD予算のベースとなるので、その数字は一致しなければならない!ということでした。
はい。Dさんが仰る通りです。しかし、アパレル小売業は、事業を立ち上げる前の「前始末」が出来ていない組織が多い!ということで、今回は少し話はそれますが、標準店舗を設定する重要性についてお話させて頂きたいと思います。
へい。
これ、実はMDにも密接に関連することなので、Dさんもふざけないで聞いてください(笑)。
へ~い(ふざけてへんわい怒)。
では、Dさんに質問です。Dさんが担当している事業部は10店舗展開のショップですが、店の広さって、それぞれに大きく違いませんか?
ですね。前回も申しました通り、いつも赤字の路面店は店が広いです。ですが、その他の店は、路面店ほどは広くなく、その広さもまちまちです。
なるほど。ということは、Dさんの事業部に標準店舗の概念って、なくはないですか?
(@ ̄□ ̄@;)!!(ばれたか!) せんせ。その通りです。実は前回初めて聞いて知った風な感じでいました。
そうでしたか。標準店舗について説明させていただくと、簡単に言えば、予め決められた”取り決め”を定めた店舗ということでしょうか。
取り決め?
はい。以下、アパレル小売の場合は、どういう取り決めをしておいた方がいいのかというと...
・場所(商圏)
・広さ
・陳列方法(什器数・商品の具体的な陳列等も含める)
・販売管理等のオペレーション(ブランドコンセプトに基づいた)
・標準店舗の損益構造(損益計算書のモデル)
その他もあるのですが、おおまかに言えば、こんな感じでしょうか。
なるほど弊社には、その考え方がないな_| ̄|○
はい。標準店舗モデルを決めておけば、各部署・担当に作業を効率化することも出来て、余計なコストもかからずに済みます。アパレル小売で言えば、1店舗ごとに内装が全部違ったり、その都度都度で違う什器やトルソーを使う。新店舗オープンの都度、大変な作業を強いられることも多い組織があるように思います。そうした作業や、場合によっては、内装・什器等のモデルも、標準化しておけば、無駄な作業やコストが省ける!ということです。
そういえば、弊社の店舗は各店舗ごとに、内装等いろんなものが違う気がしてました。_| ̄|○
また、こうした取り決めを最初から決めておけば、先の経営計画も新店舗の増加に合わせて、掛け算して算出できますから、組織としてすべきことも明確になりますよね。
そうですね。せんせ。この標準店舗の考え方。MDとは、どういう関連性があるのですか?
はい。それは、前回勉強した損益計算書の標準も最初から、作成していますから。MDに関する数字ーー”売り上げ”と”粗利益”目標がたつわけで、そのことに応じたMD予算設計が必要になってくるということです。
なるほど、以前の講義で勉強した、”仕入予算ってどう考えたらいいの?”ってところにも繋がりますね。売上・粗利の目標、そして、値入率(仕入原価率)の設定をすることで、値入率と粗利率の差がブランドコンセプトになる、というところに!
よく覚えてましたね!ブラボー‼
(出たブラボー、ふるっ(ー_ー)!!)
ただDさん、それ以外にも、この標準店舗の設定は、MDに関する大事なことと関係があるのです。
それって何ですか?
考えてみてください。
・・・・・・・・・・(考え中)・・・・・・・・・・。もしかすると、店舗の広さや什器の数等の設定もあるようですから、商品展開数のことですか?
せ~いかい(児玉清風)。そうです、どのくらいの商品数をどのように並べたらいいのか等、投入商品数の基準もこのことが目安になります。
ですよね!私のところの店は、店舗の広さがまちまちで、展開商品や投入商品アイテム数も感覚で決めているところがあったのですが、このように標準店舗のモデルがあれば、そのことが基準に出来ますよね?
そうなんですよ。
ですが、せんせ。弊社のように、標準店舗モデルもなく、店舗展開しているところは、どうしたら良いのですか?
(;''∀'')そうきましたか?では、そのことは次回に...。
(逃げたな...)では、皆さん。次回をお楽しみに(@^^)/~~~
95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立上をMDとして担当。10年よりフリーランスとして活動開始。シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。小売り企業へのMDアドバイスや専門学校での講義・また海外での講義等。現在、多方面で活躍中。www.msmd.jp