算数で極める達人MDへの道《第2講》⑥(佐藤正臣)

2019/11/06 05:00 更新


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MD予算の数字はどこから出てくるの?③


前回のお話は、損益計算書の話でした。事業部の予算を作成する際には、基本的に営業利益がプラス。黒字にならなければいけない!という話でした。

◼️前回のお話はこちらから

へい。そのことで私も損益計算書のことが、多少なりとも理解できるようになりました。


ただ、私が最後に、”販管費が高くて、売上が伸びてても赤字になる可能性の高い店の予算は、どのように考えたらよいのですか?”という質問をしたところで終わりました。


でせんせ。どのように考えたらよいのでしょう?


そのような店は、退店すべきでしょうね(-_-)


(;゚Д゚)せんせ。この講義の間までに、私の事業部の損益計算書を経理部の方にレクチャーしてもらったのですが、実は、ある路面店の家賃が高く、出店以来ずっと赤字を垂れ流しているのです_| ̄|○ ですが、社長の考え方としては、その路面店はフラッグシップ的な意味合いで広告宣伝としても考えているから、赤字になっても良いのだ!と。言われまして(;´・ω・)


そのような考え方も、華やかなファッション・アパレル業界には(モハメド)アリかもしれませんね...フラッグショップの販促効果で、付加価値上がり、ブランドイメージがよくなる。最終的には、事業部全体として利益が多く出ればいい。なるほどですね~


そのような店の売上・粗利予算は、やっぱり損益計算書で黒字になるように組まなければダメですか?


そうですね~。そのような店は、どう考えますかね~。改めて、以前の記事でお話した店舗(事業部)予算作成のポイントを、もう一度述べますと...


・昨年ベースだけではない過去データを分析すること
・外的要因。内的要因にも配慮すること
・達成不可能な高すぎる目標にしないこと
・トップダウン(会社額)とボトムアップ(現場側)で納得いくまで話し合うこと
・組織全体で努力すれば、超えられる目標にすること
・基本。損益計算書(P/L)で黒字になるように設定すること


へい。そうでした。この項目にある、前述した店を黒字にしようとすれば、達成不可能すぎる売上・粗利益の予算になってしまいます。


そうですね~。ですから、まずは、ボトムアップで店舗別の損益や過去の売上・粗利益実績から、売上・粗利益の予算を考え、事業部全体が努力を重ねれば、達成できる予算、事業部全体での営業利益の目標数値を達成するという方が現実的でしょうね。


ということは?


Dさんの事業部でいう、その販管費が高くて一度も黒字になったことがない店の予算は、赤字で組むしかないでしょうね。ですが 社長がトップダウンで出してくるような、高すぎる売上予算も考えものですが、やはり、事業部全体で最大限の努力をすれば、越えられるハードルの、売上・粗利益予算設定にはするべきだと思います。


了解しました。(''◇'')ゞ


ですね。Dさん。以下の図をまとめとしてご覧ください。


Dさんの事業部の場合は、店舗別の過去の実績や損益を考えながら、ボトムアップで事業部全体の予算をまずは提案する。そして、トップである社長と、事業責任者であるDさんが、お互い納得いくまで話し合って、最終の事業部のMD予算を設定する!そんな感じですかね。。。


へい。(''◇'')ゞ頑張ってみます!


ただ、気になることが一つありまして...


気になることって何ですか?


はい。これは、Dさんのところの会社に限らず、アパレル小売り業界全体に言えることなんですが...新事業を立ち上げる際の「前始末」をしっかり行っていない会社が多すぎるように思うんです...


せんせ。前始末って何ですか?


はい。簡単に言えば事前準備のことです。事業を始める際の事前準備やシミュレーションがしっかりと行われていない! だから、行き当たりばったりの経営になり、最悪の場合は事業が立ち行かなくなる。


(T_T) 弊社にも、心当たりがありすぎます。


ということでDさんの将来にも役に立つかもしれませんので、次回は、新規事業を立ち上げる際の、MDにとって必要な前始末とは、どのようなことを考えたらいいのか?というお話をさせて頂きます。


では、次回もお楽しみに(@^^)/~~~


95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立上をMDとして担当。10年よりフリーランスとして活動開始。シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。小売り企業へのMDアドバイスや専門学校での講義・また海外での講義等。現在、多方面で活躍中。www.msmd.jp

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