京都レザー、天然草木染皮革を開発

2017/02/23 05:55 更新


 京都レザー(京都市、田尻敏寛社長)は、牛革を天然の草木染料で染める技術を開発、第1弾として藍染めレザーの販売を開始した。今後、他の草木染料を使い、多彩な天然染めレザーをシリーズ展開する。

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 天然の草木染料による染色は、繊維素材でも堅牢度などに課題があり、色も限定される。

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同社は草木染の工房とタンナーなどとの連携で、革を染める前と後の工程で特殊な加工方法を確立した。草木で染めても色が定着し、風合いを壊さず、堅牢度も安定する。今後、皮革の天然染めシリーズとして、バリエーションを広げる。

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 第1弾として開発したのは藍染め。本藍で染めて、染めの回数などで色の濃度に変化をもたせた。染色後に洗い加工を施して、スレ感やビンテージ感を表現したものもある。墨流しなどの意匠と藍染めを併用したものも開発し、ジーンズとコーディネートできるバッグやジャケットなどの素材として販売する。

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 同社は牛革にプリントや箔(はく)加工、墨流し、絞りなど、京都の伝統技術を活用した独自のレザーを開発、販売している。仏の素材展・プルミエール・ヴィジョンなどにも出展して注目を集め、国内外の有力ブランドとの取り組みが進んでいる。新たに開発した草木染レザーをシリーズ展開し、グローバルに販売を拡大する。

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本藍で染めたレザー


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