京都芸術大学の空間演出デザイン学科ファッションデザインコースの学生は、叡山電鉄(京都市)の車内をランウェーにしたファッションショーを開いた。サステイナビリティー(持続可能性)をテーマに作り上げた21のブランドを見せた。
のぼりを裂いて編んだ水着、マタニティー用品を赤ちゃんのスタイや襟へと作り変えたものなど、3年生25人が、様々な視点で制作した作品(ブランド)が揃った。そろばんを身近なファッションアイテムに、靴下の製造工程で出る輪っか状のハギレを部屋を彩るアイテムに、使い古されたバレエ衣装をポーチにリメイクしたものもあった。
車内をランウェーにしたことで、来場者は持続可能性を身近に感じ、考える機会になった。駅のホームもランウェーにしたほか、一般客向けに車内での撮影イベントも実施した。ショーのモデル、演出、ポスター制作、運営まですべてを学生が手掛けた。
両者は23年春に包括連携協定を締結し、アートやデザインなどを活用した沿線地域の街づくりを進めている。大学の最寄り駅は「茶山・京都芸術大学」に駅名を変更し、バリアフリー化とともに、リニューアルが進められ、学生や教員の作品を展示するプラットフォームも設置した。今回の車内ショーもこれらに続く協業として初めて実現した。