【記者の目】百貨店はSC化しか道はないのか 効能と課題を探る

2024/11/25 14:00 更新有料会員限定


 百貨店の専門店導入の動きが止まらない。全ての売り場を専門店テナントに切り替え、SCに転換した百貨店も増えてきた。〝SC化〟しか施設活性化の道はないのか。百貨店部分を残しながら、23年10月にSCに施設名称を変更した京都高島屋SCと高槻阪急スクエアを事例に、SC化の効能と課題を探る。

「千客万来」目指す

 高島屋京都店は、地下1階~地上7階、営業面積約1万3000平方メートルの専門店ゾーンT8の増設に伴い、施設名称を京都高島屋SC(約6万5000平方メートル)に変更した。百貨店の王道ともいえる品揃えの高島屋に対し、T8は「ニンテンドーキョウト」や「まんだらけ」、中古レコードの「フェィスレコード」などのサブカルチャーやエンターテインメント性のあるテナントを新規導入した。四条・河原町は、学生、ビジネスマン、観光客など多様な人が行き交う。この〝多様な客層が訪れる館に〟というのがSC化の狙いで、オープンに際して「千客万来」を掲げた。

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