【サンフランシスコ=立野啓子通信員】米国のEC最大手のアマゾンは有料会員向けの大規模セール「プライムデー」を7月8~11日に実施すると発表した。7月は年間最大の年末商戦に次ぐ第2の商戦「新学期向けセール」の時期。アマゾンは毎年、この時期に合わせてプライムデーを実施しているが、トランプ政権による関税の影響で物価上昇が懸念され、先行き不透明感が広がる中、前年よりも開始時期を1週間前倒しし、期間も2日間から4日間に延ばす。新学期向けセールは秋物が店頭に投入される重要な時期なだけに、アマゾンの発表直後にウォルマート、ターゲット、ベストバイ、コールズなど大手小売業が相次いでこの時期に合わせたセールの概要を発表した。ウォルマートとターゲットはともに、昨年より2日間多い6日間の日程で実施する。
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消費者心理の冷え込みが懸念されるなか、ウォルマートは家電や新学期用品を値下げするほか、食料品や日用品などで毎日、「本日のお買い得品」を打ち出す。関税で値上げが懸念されるクリスマス用品の一部の予約も受け付けるという。ターゲットは新学期用品を値上げせず、前年と同水準に据え置いている。スポーツ用品ブランド「チャンピオン」と協業したウェアや雑貨も販売する。