熟練職人の技術を生かし、持続可能な生産背景をどう構築するか、イタリアの皮革業界でも大きな課題となっている。ラグジュアリーブランドなら専属の生産ラインを持つことも可能だが、中小ブランドでは受注数に多くは期待できない。必要量を作る仕組みを作り上げた企業に成長の伸び代は広がる。
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受注のコミュニティー
この半年で大きく発展したのは、イタリアの製造業と世界の小売企業やファッションブランドをつなぐBtoB(企業間取引)のプラットフォーム「イタリアン・アルチザン」だ。1年前からミカムミラノに出展するこのプラットフォームには、アパレル製品、靴、革小物など伝統を受け継ぐ職人を抱える中小企業700社以上が登録する。小売店などの依頼主の登録数は昨年9月時点で約900だったが、現状は1300近くになる。15人程度だった従業員数も25人になった。
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