オウチでシネマパラダイス⁈<その1>(宇佐美浩子)

2020/04/09 06:00 更新


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前回の「CINEMATIC JOURNEY」のエンディングにも触れさせていただきましたが、今、世界の国々で人々が直面している新型コロナウイルス。

その感染拡大に伴う苦難の日々を共に乗り越えるべく、様々な自粛が広がる中、ここ日本でもシネマにまつわるプロジェクト「#SaveTheCinema ミニシアターを救え!」が発足したというニュースを目にした。今後、存続の危機を迎える可能性が高いと思われる小規模映画館を救おうという内容だ。

さて、筆者のみならず世界の人々にとって、「映画」は時にファッションを学び、そして音楽的感動を得、またさまざまな夢や希望をもたらしてくれる、そんな文化的豊かさをもたらしてくれると思っている。

宇佐美浩子の過去のレポートはこちらから

そこで今回の「CINEMATIC JOURNEY」は「オウチでシネマパラダイス」と題し、近く公開を予定している懐メロ的作品をフィーチャーすると共に、「あの名優たちの出演作から、気になる何作を予めDVDやオンライン映画館でチェックしてみては?」といった、オウチで楽しむ「ビフォー劇場」編。

というわけで早速、開幕!


上の美しく咲き誇るひまわり畑の画像をご覧になって、「もしやあの名作では?」と思われたシネマフリークや、イタリア文化ファンもきっとおいでかなと。

「イタリアの太陽」ことソフィア・ローレンと、同じくイタリ映画界が誇る名優マルチェロ・マストロヤンニの共演の珠玉のラブストーリー『ひまわり』。

戦地へと赴いた最愛の夫の無事の帰国を祈り続け、遂には国内外を捜し歩くヒロイン。

そして彼女が最後に目にした真実に胸が熱くなる。

その初公開から半世紀の時を経て、このほど最新のデジタル技術を駆使し、「現時点で世界最高のクオリティによる『ひまわり 50周年HDレストア版』」が近日公開予定だ。


ソフィア・ローレンといえば、ドキュメンタリー映画『アルマーニ』や『プレタポルテ』といったファッションと縁ある映画にも出演しているので、ひょっとすると旧作は未体験でも、「これらの作品はスクリーンで鑑賞済み」という読者も多々おいでかと。

また公私にわたりイタリアンブランドとも近しく、数年前には「ドルチェ&ガッバーナ」が、

❝ソフィアは私たちにとって、常にインスピレーションの源。今日は彼女自身の名を冠した口紅を贈り、彼女をお祝いします❞

と彼女の81歳のお誕生日に捧げたリップスティック「ソフィア・ローレンNo1」を発売し、話題を呼んだこともあった。


一方、本作以外にも前述の『プレタポルテ』ほか、ソフィアとの共演も多々あるマストロヤンニもまた名作『甘い生活』をはじめ、筆者も数年前に「アルタローマ」の取材で訪れたことのある巨大な映画撮影所「チネチッタ」のオープン50周年記念作品『インテルビスタ』などフェデリコ・フェリーニ監督との数多いチームプレーのみならず、さまざまな監督と幅広い役柄を演じる技量と温かみのあるルックスの良さ。

これら全てが相まって、私生活も華やかなラブストーリーに満ちていたそう。

中でも『哀しみの終るとき』『ひきしお』『モン・パリ』で共演したカトリーヌ・ドヌーヴとは、結婚こそしていないのだが別格だったのではないかと。なぜなら彼女と二人の間の娘で女優のキアラ・マストロヤンニの母娘は、彼の看護から最期まで立ち会ったとも言われているのだから。


『ひまわり 50周年HDレストア版』

ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次近日公開

配給:アンプラグド

© 1970 – COMPAGNIA CINEMATOGRAFICA CHAMPION(IT) – FILMS CONCORDIA(FR) – SURF FILM SRL, ALL RIGHTS RESERVED.

 


「オウチでシネマパラダイス」と題し、近く公開予定の懐メロ的作品と共に、「あの名優たちの出演作のリストから、気になる何作かを予めDVDやオンライン映画館でチェックしてみては?」といった、「ビフォー劇場」編を紹介している今回の「CINEMATIC JOURNEY」。

続いては、あのシャネルが芸名の名付け親という、惜しくも昨年末にパリで逝去した女優、アンナ・カリーナの話題。前述のマストロヤンニ同様、パリで生涯の幕を閉じた異邦人の一人だ。


❝シャネルが名付け ゴダールが崇め ゲンズブールが囁いた❞

というコピーがたまらなくセクシーさを増す「ヌーヴェルヴァーグの顔」として知られる彼女の追悼作

『アンナ・カリーナ 君はおぼえているかい』が、今年限り日本での特別公開が実現する。

というのも、挿入作品の著作権上、本来は日本での上映が不可能とされていた作品なのだが、プロデューサーの情熱と尽力により、上映許諾を得たとのことだ。

デンマークに生まれ、17歳でパリに脱出することとなった彼女の文化的刺激の始まりは、ロベルト・ロッセリーニ監督の『無防備都市』だったそう。

やがて当コラムでも紹介した今年の話題作『ジュディ 虹の彼方に』の主人公ジュディ・ガーランドの代表作であるミュージカル映画『スタア誕生』に心を奪われ、歌詞を全て暗記したとか。


こうした数々のエピソードと共に、描かれる彼女の宝物とも称すべき出演作の映像。

たとえば、最初の夫でもあったジャン・リュック・ゴダール監督の『気狂いピエロ』『女は女である』『女と男のいる舗道』や、惜しまれつつも昨春逝去した「ヌーヴェルヴァーグの祖母」ことアニエス・ヴァルダ監督の『5時から7時までのクレオ』、そして自ら監督・脚本を務めた『VIVRE ENSEMBLE(共に生きる)』などに加え、セルジュ・ゲンスブールが作曲し、彼女とデュエットした楽曲『何も言うな』の映像もたまらなくセクシーだ。

こうした映像の中でも光るのが、目力の鋭い個性が光るヘア&メークやスタイリング。

もちろんモデルとしても活躍したスタイリッシュな彼女だから当然なのかもしれないが、帽子とコートのカラーコーデもシックなマダム「アラ80」だ!?

ちなみに本作は、彼女のラスト・パートナーとなったデニス・ペリー監督による。


『アンナ・カリーナ 君はおぼえているかい』

6月13日(土)より、新宿K’s cinemaほかにて全国順次公開予定(変更の可能性もあり)

配給:オンリー・ハーツ

ⒸLes Films du Sillage – ARTE France – Ina 2017

※公式サイトや予告編は現在準備中


宇佐美浩子の過去のレポートはこちらから

うさみ・ひろこ 東京人。音楽、アート、ファッション好きな少女がやがてFMラジオ(J-wave等)番組制作で長年の経験を積む。同時に有名メゾンのイベント、雑誌、書籍、キャセイパシフィック航空web「香港スタイル」での連載等を経て、「Tokyo Perspective」(英中語)他でライフスタイル系編集執筆を中心に活動中

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