ユニクロ商品の8割占める取引先工場の情報開示

2017/02/28 15:55 更新


ファーストリテイリング サステイナビリティを強化

 ファーストリテイリングは、サステイナビリティー(持続可能性)に関する取り組みを強化する。企業の成長と環境や社会への配慮を両立するため、達成目標を設定し、行動計画を策定する。

 サプライチェーンの透明性向上にも取り組む。ユニクロの商品の生産の8割を占める主要取引先縫製工場、7カ国146工場の名称と所在地を公表する。今年度中にジーユーの取引先工場情報も開示する考え。

 昨年CSR部をサステイナビリティ部に改称し、組織改変も実施した。新田幸弘グループ執行役員は「アジアでトップ、世界で3位の規模のアパレル小売業となり、社会の変化や環境への配慮と成長を両立することの重要性が増した」と説明する。

 今年度中にサステイナビリティーに関する全社戦略をまとめ、20年までの達成に向けたロードマップを作る。サプライチェーン、商品、店舗とコミュニティー、従業員の4項目を柱にする。

 サプライチェーンに関してはすでに20年までに有害化学物質の排出ゼロの目標を掲げているが、縫製工場の段階だけではなく、素材調達、原材料生産の現場にまでさかのぼってモニタリングを強化する。商品が店頭に届くまでのトレーサビリティー(履歴管理)も高める。

 取引工場の情報開示はサプライチェーンの透明化の一貫だ。若い世代を中心にどこでどんな風に作られているかへの関心が高い消費者も増えており。ブランドを選ぶ基準となりつつあるため、開示に踏み切った。

 生産現場だけでなく、店舗周辺の環境や地域社会への配慮、貢献も強化する。従業員の働きやすさ、労働環境の整備も進める考えで、現状、2割程度の女性管理職比率を3割にする。



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