《ファッション業界のお仕事紹介》デザイナーや衣装スタッフの先輩に聞きました

2023/02/20 13:00 更新会員限定


 大学3年生など24年春卒業予定の学生の就職活動は、3月1日の大手就職サイト採用ナビの情報開示を受けて本格化する。ファッションビジネス(FB)は中小企業主体で、多様な業種や人が連携して成り立つ業界。どんな職種があるのか、仕事の種類とその内容が分からない人、目指す方向や職種が定まらない人も多いはず。ファッション業界では、コロナ下で採用を縮小する動きが目立ったが、24年の新卒採用は意欲的な企業が増えている。本格的に就活を始める学生をはじめ、FB業界に興味のある人に向けて、現場で活躍する様々な職種の先輩たちに、仕事の内容と魅力について語ってもらった。

〈デザイナー〉職域越えコミュニケーション

マッシュスタイルラボ 森下真依さん(企画本部フレイアイディーデザイナー兼トレンドマーケッター)

 新卒でデザイナーの技術職として入社し今春で8年目。家に帰ると子育て中のママです。産休後、1年間の育休を経て19年に復帰しました。社内に育児中の女性が増え、職場の理解もあります。会社にある保育所にも助けられました。仕事も育児も手を抜かず両立することを目標に、フルタイムで働いています。

 「フレイアイディー」は3ブランド目です。現在はファッションデザインのほか、トレンドマーケッターを兼務しています。コレクションブランドからファストファッションまでリサーチし、次の流行を予測したり、チーム内外で情報交換をします。ブランド内の3番手なので、上役と部下をつなぐ役割もあります。

 ブランドにはMD、PRなど最大で約50人が関わっていて、デザイナー13人が雑貨とファッションをそれぞれ担当しています。新作発表の展示会は年4回。1回100~150型の企画で、始めにMDからの提案を元に1型ずつ企画会議をします。その後、各デザイナーが絵型作成、素材選び、仕様書作成などを行います。

「愛情を込めてデザインしており、街中で見かけたら何年前のデザインでも気付きます」と森下さん

 私が担当するのは15~25型。ディレクターによる確認やチーム内での修正、価格設定などのやりとりや展示会後の反省会などもあり、複数シーズンが同時進行です。自分が可愛いと思うものを周囲と共有し、周りの意見も聞く柔軟なコミュニケーション能力が必要になります。

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