セブン&アイHDが「オッシュマンズ」売却 ABCマートへ

2022/02/10 15:49 更新


 セブン&アイ・ホールディングスは3月1日付で、子会社であるオッシュマンズ・ジャパンの発行済み株式の全てを、エービーシー・マートに譲渡する。この間、経営再建に向けてオッシュマンズを支援してきたが、「当社グループの経営資源による再構築では、お客様への提供価値及び事業価値の最大化を図ることは困難」と判断。エービーシー・マートからの申し出もあり、譲渡を決めた。売却額は非公表。セブン&アイグループの施設内で展開している西武池袋店とグランツリー武蔵小杉にある店舗は維持される。

 オッシュマンズは、米オッシュマンズスポーティンググッズとイトーヨーカ堂が業務提携し、84年に創業され、12年にはセブン&アイHDが増資し、同社直轄の事業会社となった。チームスポーツを中心とした従来のスポーツ用品店と一線を画し、ランニング、フィットネス、サーフ、アウトドアなどのパーソナルスポーツを中心とした「都市型スポーツセレクトショップ」として展開してきた。22年2月現在、国内9店舗とECを展開し、21年2月期売上高は38億2100万円、営業損益は5億3600万円の赤字だった。

 一方、シューズ中心に多店舗化を進めるエービーシー・マートでは、さらなる成長のためシューズ以外の新規分野への展開を模索していた。コロナ禍以降、消費者の健康志向やスポーツへの関心は継続し、「当社グループとオッシュマンズの協業は両社の成長に寄与するもの」と判断、株式取得による子会社化を決めた。

オッシュマンズのホームページ


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