記者の目

繊維・ファッション業界の現場を取材する記者による解説企画。日々の取材に基づく事実と知見をもとに、そこから見えてきた課題や兆しにフォーカスし、独自の分析や提言を行います。表層的なニュースでは捉えきれない産業構造や動向を読み解き、業界の明日を考えるためのヒントや、ビジネス判断の一助になることを目指します。

【記者の目】10~20代のファッション消費 個人の発信が影響し合う

2025/02/03

 繊研新聞社は10代前半~20代後半を対象に、環境問題に対する意識やファッション消費についてのアンケート調査を行った。普段からSNSやネットを通じてたくさんの情報に触れている若者は、何を基準に服を選んでいるのか。情...

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【記者の目】獣毛生産のサステイナビリティー対応 モヘヤ、アルパカは自主基準を推進

2025/01/27

 動物福祉への関心が高まる中、厳しい目にさらされるようになったウールや獣毛などの動物繊維。動物愛護団体PETAが配信した、獣毛繊維の生産における動物虐待を告発する動画は、モヘヤやアルパカ、アンゴララビットヘアなどの...



【記者の目】財布の開運日需要にかげり 改めて自社製品の良さのアピールを

2025/01/20

 レディス財布市場で、〝開運日〟需要のブームがコロナ期間に加速した。複数の吉日が重なる開運日の前後に財布の売り上げが伸びる傾向が見られた。しかし、コロナ禍が終息し、ブームにかげりが見えている。キャッシュレス化などで...



【記者の目】厳しさを増すアパレル・雑貨の卸売り事業 創業の原点に立ち返り深掘り

2025/01/06

 卸売り事業はアパレルもファッショングッズもオールドビジネスの代表とされ、総体として厳しい。コロナ下でECシフトが加速し、様々なコスト増もあり、環境はさらに厳しくなっている。こぢんまりと利益重視でという手法はあるが...



【記者の目】アパレルと飲食の協業増える 食のファッション化が進む

2024/12/23

 ファッションと飲食の協業が増えている。SNSで、おいしくて〝映える〟飲食店が注目され、若者を中心にライフスタイル全般をファッションとみる感覚が一般的化した。そうした中、ファッション業界各社は、人気の飲食店との協業...



【記者の目】高価格帯ブランドの開発が進む総合アパレル 期間限定店で手ごたえ

2024/12/16

 23年秋ごろから総合アパレルメーカー各社が販売を始めたレディスの高感度な高価格帯ブランドが、着実に認知を広げている。これまで以上にデザイナーやディレクターの感性を重視したブランド作りに挑んでいる。販売戦略では大量...



【記者の目】PFAS規制の影響 対応は不可避、早めの準備を

2024/12/02

 PFAS(有機フッ素化合物)への懸念が高まっている。米国や欧州では広範囲のPFASを規制する流れが強まり、グローバルアパレル企業は先取りして対策をとっている。最近になって日本国内でも河川などのPFAS汚染が報じら...



【記者の目】百貨店はSC化しか道はないのか 効能と課題を探る

2024/11/25

 百貨店の専門店導入の動きが止まらない。全ての売り場を専門店テナントに切り替え、SCに転換した百貨店も増えてきた。〝SC化〟しか施設活性化の道はないのか。百貨店部分を残しながら、23年10月にSCに施設名称を変更し...



【記者の目】販路広げる海外ブランド 既存客に加えて新たな層に発信

2024/11/18

 価値あるアイコン商品を持つラグジュアリーブランドがここ数年、販路を広げている。キャメルカラーのカシミヤコートが人気の「マックスマーラ」、レザーバッグのバリエーションを増やす「トッズ」、エレガントなウェアを得意とす...



【記者の目】リペアとビジネスは両立するか 新製品は売りづらくなる?

2024/10/28

 アウトドアメーカーで、製品の長期使用を消費者に促す取り組みが広まっている。リペアサービスの拡充や、製品ケアの啓蒙(けいもう)、中古品の販売などがそれにあたる。「良いものを作り、小まめにケアや修理をしながら長く使っ...