超富裕層が顧客の安田造船所グループ ラグジュアリーの潜在市場を掘り起こす

2024/01/25 11:00 更新有料会員限定


昨年オープンした「モロゾ」のショールーム兼ショップ

 昨年12月、東京・青山にイタリアの高級デザイン家具「モロゾ」のショールーム兼ショップがオープンした。出店したのはプレジャーボート輸入販売の安田造船所グループ(東京、野澤隆之CEO=最高経営責任者)だ。「ラグジュアリーなライフスタイルをいかに実現していくか」をテーマに、船舶、自動車やインテリアなど、世界のトップブランドを富裕層に提案する。

(村上洋一)

 「平均単価が10億円、30億円以上のプレジャーボートを販売している」。日本の大手メーカーが1隻数千万円~1億円クラスであるのに比べてはるかに高額だ。

 1910年創業で、長く作業船を建造していたが、20年ほど前、現在の野澤CEOが事業を引き継いでプレジャーボートの建造と輸入代行にかじを切った。イタリアの有力クルーザーブランド「アジムット」の正規輸入元となり、今では金額ベースで「日本国内でプレジャーボート市場の約6割のシェア」という。

 購入するのは富裕層の中でもトップクラスの層だ。特に近年ではIT関連など、パワーのある若い層が初めて購入するケースが多い。自らのライフスタイルを楽しむことに積極的なマインドを持ち、「どんどん買い換えていく傾向が強い」のも特徴だ。そして彼らが積極的にSNSで発信していくことで、同グループの知名度が高まり、次第に富裕層顧客が広がっていった。

文化を根付かせる

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