早稲田大学「村上春樹ライブラリー」 ファストリ柳井氏「日本文化を世界へ発信する場所に」

2021/09/22 18:09 更新


村上春樹さんが書籍や資料を、柳井正さんが建設費用を寄贈し、隈研吾さんが設計を手掛けたライブラリー

 早稲田大学は「早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)を10月1日に開館する。村上春樹さんの文学研究と国際文学、翻訳文学の研究拠点を目指すもので、村上さんが寄贈した書籍や書評、資料、収集したレコードを展示、閲覧できる。設計は建築家の隈研吾さんが手掛け、建設費用12億円はファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さんが寄贈した。村上さんと柳井さんはともに早稲田大学出身で、同時期に在学していた。

 開館に先立って行われた会見で柳井さんは「世界各国で事業運営しているが、(どの国においても)日本文化の影響が非常に少ない」とした上で「その中にあって、村上春樹さんの本は世界中どこへ行っても大人気だ。このライブラリーには、国際文化交流の場として、日本と欧米、アジアの人たちが一緒になって新しい文学を作り、日本の文化を発信する場所になってもらいたい」と語った。

 村上さんもライブラリーが「早稲田大学の新しい文化の発信基地になってくれたらいいと思っている」と話し、「先生が教えて生徒がそれを受け取るだけじゃなく、学生たちが自分たちのアイデアを自由に出し合い、それを具体的に立ち上げていける、大学の中のすごく自由で独特で、フレッシュなスポットになるといいと思っている」と話した。

左から村上さん、柳井さん、隈さん


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