最近、AI(人工知能)を「相談相手」として使う人が増えていると感じる。チャットGPTを「チャッピー」と愛称で呼ぶ人も。誰かとのやり取りで感情的になる前に、チャッピーに気持ちを打ち明けて冷静になる。他人には話しづらい悩みを聞いてもらう。そんな使い方が、日常に入りつつある。
もちろん、こうした使い方にはリスクもあると思う。だがそれはひとまず置いておくとして、AIが人に寄り添い、ちょっとした安心感を与える存在として浸透してきているのは確かだ。
そんなAIの存在は、ECでの接客の形にも影響を与え始めている。アリババの越境EC「タオ」は、チャットを通じて生活全般の相談に応じる機能を導入した。会話の中で、服や雑貨を自然に提案する。単なる検索やレコメンドではなく、気分に寄り添うような形で「ちょうどいい」ものを紹介してくれる。
買い物もまた、気分や感情に左右されるもの。AIとのやりとりの中で生まれる接客体験が、これからのECにどんな変化をもたらすのだろうか。引き続き注目していきたい。
(平)