「海の日」を含む先の3連休に千葉・勝浦でキャンプを楽しんだ。涼しいと評判の場所だが、さすがに日中の気温は35度近くあり日差しも厳しい。訪問したキャンプ場ではダクトを通じてテント内に冷風を送り込めるクーラー付きのサイトを設けており、全て利用されていて驚いた。
日本オートキャンプ協会が7月18日に発表した「オートキャンプ白書2025」によると、24年のキャンプ参加人口は590万人となり、前年比1.7%減となった。この要因として挙げられていたのは夏場の猛暑。東京では7、8月に二日に一度の頻度で熱中症警戒アラートが発令され、「屋外レジャーを控える動きが目立った」という。
深刻化する酷暑にキャンプ用品メーカーも対応を急ぐ。「ロゴス」は26年新作でポータブル式の冷凍冷蔵庫やクーラーなどを開発。冷風を入れるダクト口をあらかじめ備えたテントも新たに出し、それらをエレキャン(エレクトリックキャンプの略)として打ち出す。
そもそもキャンプは不便・不自由さが魅力の一つ。これまで電化製品の開発などとは無縁だったと思う。しかし、ここまで記録的な暑さが続くと、「不便を楽しもう」とも言っていられない。「外遊びは楽しみたい。でも命までは奪われない程度に」。アウトドア業界はそんなユーザーの気持ちに寄り添う必要がある。