サステイナブル(持続可能)な素材を多く提案する素材メーカーに取材に行った際、「最近、異業種で新たにアパレルを始めたいというユーザーからの問い合わせが増えている」という話を聞いた。素材にこだわりたいということでそのメーカーの素材ブランドが目に留まり、どこで買えるかわからないので直接連絡が来るそうだ。
そのメーカーはSNSの活用やイベント参加などマーケティングにも積極的な企業。日ごろからしっかり消費者に向けてブランドを打ち出すことで認知が広がり、新たなビジネスチャンスにつながっている好例だ。
国内外で有名なファッションブランドは数多くあるが、一般消費者が知っている素材ブランドはおそらく片手で足りるほど。サステイナブル素材についてもオーガニックコットンやリサイクルポリエステルといった原料の種類を知っている消費者は多そうだが、その素材ブランドまで知る人はごくわずかだろう。
最近では学校の授業などでSDGs(持続可能な開発目標)について学んだりするようで、そうした学生が社会人となり、今後の消費の主体となっていく。SNSでのアピールや各種イベント参加といった活動は、将来の市場に向け準備をする上でも重要性を増しているはずだ。
(騎)