《視点》移動スーパー

2021/09/10 06:23 更新


 食品スーパーに勤める友人が、帰郷して移動スーパーを始めたいという。人口減少で町の食料品店が相次いで閉店し、買い物に困っている高齢者は多い。生まれ育った町には知り合いも多く、役に立ちたいという思いからだ。経験もあるし、まだ体力もある。

 さっそくリサーチしてみたところ、大きな壁にぶつかった。仕入れだ。町の個人商店の減少とともに、中小の地方の問屋は力を弱め、小さな町までカバーする配送ルートを維持できていない。思うような品揃えは難しく、商品を調達できたとしても、仕入れ値にコストを乗せると価格は厳しい。

 結局、移動スーパー単独では軌道に乗せるのは困難と考え、いいアイデアを思いつくまで延期することにした。

 卸が縮小し、中小の小売店では商品調達さえ難しくなっている。多品種を少量扱いたい個店ではなおさらだ。婦人服専門店でも、仕入れ先が減り、品揃えのバラエティーが出せないという声をよく聞く。

 供給過剰と言われるが、求められているルートに適切な商品が流れていない。

(原)


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