《解説》ユニクロとユナイテッドアローズがMD見直し 気温に左右されない仕組みをどう作る?

2024/02/24 06:30 更新


ユニクロはグローバルで実需期に引き付けたCMやSNSによる情報発信を増やすなどして来店や購買促進を図る(24年春夏展)

 暖冬による23年秋冬商戦の苦戦を受け、ファーストリテイリングとユナイテッドアローズが商品計画の見直しに着手した。1、2月の紙面に掲載した記事から2社が気温に左右されず、通年売れる仕組みをどう構築する考えなのかを見る。

(柏木均之=本社編集部)

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『実需と品ぞろえのずれ』

 ファストリの23年9~11月(連結)は、ユニクロの海外販売好調と、国内ユニクロの期中発注コントロール精度向上によって増収増益だった。ただ、日本と中国大陸は暖冬で防寒衣料の売れ行きが鈍かった。

 特に国内ユニクロは9、10月の既存店売上高が前年実績割れとなった。11月は気温が下がって2ケタ増と盛り返し、9~11月累計で前年実績を上回った。だが12月は大きく落ち込み、24年1月も微増にとどまるなど冬物の販売が苦戦した。

 9~11月の決算発表の際、ファストリの岡﨑健取締役グループ上席執行役員CFO(最高財務責任者)は、既存店売上高が2ケタ減となった12月を「暖かいのに店頭には防寒衣料が多く、実需に品揃えがマッチしなかった」と振り返った。


 ユナイテッドアローズは上期(23年4~9月連結)を増収増益で折り返したが、4~12月は増収を果たすも、営業利益が2割弱の減益となった。販管費がかさんだことに加え、10~12月の売上高と粗利益が伸び悩んだことが要因だ。

 既存店売上高は10月が微減、11月は2ケタ増、12月は再び微減、1月は1ケタ増と増減幅の違いはあるが、ユニクロと似た推移だった。松崎善則社長は「防寒衣料依存度が高い10~12月のプロパー販売を伸ばしきれなかった」と語る。


『秋冬依存からの脱却』

 ユニクロの国内事業は通期営業利益の6割弱を上期(9~2月)が占める。ユナイテッドアローズも23年4~12月累計の営業利益の7割が10~12月の商売によるものだ。2社に限らず、ファッション小売りの多くは収益の過半を秋冬商戦で稼ぐ。


 だが残暑が長引き、年内が暖冬に終わることが増え、単価の高い重衣料の実需期が遅れ、プロパー販売期間が短くなっている。こうした変化に対応してファストリは「シーズンごとの適切な商品構成を考え、商品の中身も変える」考えだ。

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