スポーツアクセサリーやシューズなどを輸入販売するトレンドジャパン(東京、赤坂孝二社長)は、機能シューズとして知られる「MBT」で、大手スポーツ小売りや靴チェーンなどへの販売を強化する。20年には従来より安いエントリーモデルを導入するほか、ランニングシューズも打ち出す。ボクシング世界3階級制覇のホルヘ・リナレス選手とも契約した。
(杉江潤平)
靴底が丸みを帯びたMBTは、履くことでバランスを維持しようとする体の能力に働きかけ、使い続けることで体幹を鍛え、姿勢を矯正し、基礎代謝を上げる効果を目指すシューズブランド。現在42カ国で販売し、年率30%のペースで売り上げを伸ばしている。
日本では18年秋冬物からトレンドジャパンが独占輸入販売を開始。現在、東京都港区赤坂の同社本社1階の直営店と、百貨店4店にMBTコーナーを構えるほか、FC店が9ある。一部のシューズチェーン店や大手スポーツチェーン店、ネットショップでも販売し、国内では年間4億円(卸価格)。今後、毎年1億円ずつ売り上げを積み上げ、当面10億円規模に育成したい考え。来年以降、より幅広い客層をつかむため、2万~3万円台という従来の中心価格を下回る1万円台のエントリーモデルを開発・投入する。
より多様なシーンに対応できるようランニングシューズも拡充する。この一環でホルヘ・リナレス選手と契約。トレーニング時にシューズを活用してもらい、同選手の活躍を通じてMBTの効果や機能性を発信する。
「唯一の厚底靴」
MBTオーナーのアンディ・チャウ氏の話
他社ブランドでも舟底型や厚底シューズが増えているが、MBTはソールで特許を取っており、唯一のオリジナルだと言える。MBTの最大市場である欧州では保険適用される医療品認定を受けており、多くの医師が膝や腰の痛みに悩む患者に勧めている。エントリーモデルを入れ、より多くの人にMBTの健康面でのベネフィットを感じてもらえるようにしたい。
