チチカカ 手作りイベントでファン作り

2017/09/01 04:26 更新


 エスニックファッション専門店のチチカカは、店頭や野外イベントでの手作りワークショップに力を入れている。もともと、中南米やアジアで作る手仕事の入った商品が主体。楽しみながら世界の文化に触れ、生産者に関心をもってもらう狙いで、全国の店舗で5月からミサンガや風船人形の手作り体験イベントをほぼ毎週開催。実店舗への集客や再来店につながり、作業を通じて仲良くなれる点が販売員と客の双方に好評だ。

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 「世界の文化を伝える」を企業理念に、世界の伝統的な技法を生かしつつ、日本の流行を加味した商品を17カ国の生産者と共同で開発している。ソーシャル活動は、〝幸せのかけ橋〟と名付けて11年から始めた。途上国の生産者に還元・支援する商品のほか、国際フェアトレード認証商品などを販売し、理念の普及に努めている。

 手作り体験ワークショップは今年からで、初回は5月のインド伝統工芸の木版染め講習。国際フェアトレード認証を受けた有機栽培綿の無地のハンカチやコースターに、手彫りの木版で思い思いの柄を描き、母の日のプレゼントを作る子供など約50人が参加し、好評だった。

 その後の3カ月は、毛糸やビーズで作る南米発のミサンガやタイ原産の風船人形を中心に、札幌や長崎など全国で手作り体験講習を週末に開いてきた。参加費は500円で、1日平均50組が参加する。

 8月末には栃木・那須高原でアウトドア雑誌『ガルヴィ』主催のキャンプフェス(参加者は約200人の親子)に、絞り染めTシャツ作りの体験ブースを出展した。指定のハッシュタグを付けて体験中の写真をSNS(交流サイト)に投稿すれば無料とし、アウトドア派の客層への認知拡大と、店舗やECへの動員を試みた。

 こうしたイベントによって、「客数が増え、参加後の来店・購買率も25~50%で、再来店も含めた集客効果は高い。作業しながら生産者や企業理念について伝えられる。応援に入った本社社員も客に接し、生の声を聞いて企画に還元できる貴重な場」としている。今後も積極的に開催を続ける方針だ。

那須高原でアウトドア雑誌『ガルヴィ』が開いたキャンプフェスではタイダイTシャツ作り体験も
風船人形は小麦粉や毛糸で簡単に作れ、ワークショップでも人気
タイダイ染め体験
インドの伝統工芸の木版スタンプを使ったオリジナルハンカチ作りも好評だった(イオンモール幕張新都心店)
インドの伝統工芸の木版スタンプを使ったオリジナルハンカチ作り(イオンモール幕張新都心店)



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