繊研新聞社が調査した26~27年秋冬テキスタイルキーワードランキングは「上質・高級感」が前シーズンの3位から順位を上げ、トップになった。小差で「ビンテージ」、「ナチュラル」と続き、カジュアルトレンドが継続している。
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価格競争でいかに勝負できるかではなく、付加価値を高める重要性を説く企業が多かった。物価高や環境問題への意識の高まりを背景に、長く愛用できる商品を求める消費者が増えたとし、上質素材の開発が求められているとする。上質なウールやカシミヤ、シルクを使った素材が目立ち、「昨年より麻調合繊やウール調合繊の市場が減少した」と見る企業もあった。
「凹凸」表現による表面変化は根強い支持を集め、ベロアやボアなど「起毛」も良さそうだ。「プリント」はレトロ調に注目する声も。暖冬の影響で軽さや薄さもポイントになる。環境対応は、価格転嫁など課題は残るが必須となっている。
アンケートの対象は、原糸・テキスタイルメーカー、コンバーター、染色加工業、商社。シーズンのキーワードをテイスト、タッチ、原料など50以上の中から五つ選んでもらい、理由や想定する用途を聞いた。有効回答数は42。