オンワードHD、米「J.プレス」事業を拡大へ 30年度売上高150億円を目指す

2025/10/06 06:26 更新NEW!


 オンワードホールディングス(HD)は30年度に向けて、アメリカの「J.プレス」事業の成長戦略を加速する。売り上げ計画は24年度の14億8000万円から、30年度には約10倍の150億円を目指す。店舗売り上げが60億円(24年度7億5000万円)、EC75億円(7億円)、ライセンスなどのその他15億円(3000万円)で、ECは売り上げ比率50%を計画する。

 成長に向けて、クリエイティブディレクター兼プレジデントに「ローイングブレザーズ」の創業者で元CEO(最高経営責任者)兼クリエイティブディレクターのジャック・カールソン氏を登用。主要ポジションにも経験豊富な人材を揃えた新体制で、ノウハウを生かした事業を拡大する。

 店舗は現在、ニューヨーク、ニューヘブン、ワシントンDCの3店で、より集客を見込める好立地への移転を計画。また、アメリカの主要都市と郊外の高所得者層が多い地域に積極的に出店し、20店に拡大する。ECでは、サイトの全ての商品画像を差し替え、情報を充実するなど大幅に刷新。デジタルマーケティングを強化し、実店舗への送客も促進する。ブランドを毀損(きそん)しない百貨店など有力リテーラーとのライセンス事業を行っていく。

 認知度向上を目的に9月のニューヨーク・ファッションウィークに初参加した。ほかにも新コレクションの開発やユニセックス商品の拡充、ウィメンズの展開も検討していく。保元道宣社長は「まずはアメリカでの事業を成長させ、日本国内への相乗効果を期待している」としている。

 海外事業は構造改革が進み、26年2月期連結業績予想は、売上高226億円(前期比3.5%増)、営業利益3億8000万円(前期は1億1500万円の赤字)で黒字転換を見込んでいる。国内事業とともに、海外事業の成長でグループ全体の規模拡大を目指す。



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