米ロサンゼルスを拠点とするドレス中心のレディスブランド「タダシ・ショージ」(タダシ・インターナショナル)は、有名タレントの着用などで認知度が高まり、売り上げを伸ばしている。
パターンを日本人向けにし、何通りにも着られて価格も手頃な戦略商品も出すなど、市場に根付かせながら、さらに販売の拡大を目指している。
タダシ・ショージのドレスは以前から女優などの着用で注目されることが多く、昨年は卓球の福原愛選手が結婚会見で着ていたことも大きな話題に。広く一般に知られるようになり、問い合わせが相次いだ。02年の日本進出以来、特に07年からのニューヨーク・コレクション参加をステップに、毎年、増収を続けている。
日本では昨年から、商品の全てを日本人向けパターンにした。もともとストレッチ素材を生かした着心地の良さが強みだが、フィッティングの美しさが増し、お直しの手間もかからないようになり、客のリピート率が上がった。ラグジュアリーゾーンを別にすれば、改まった席に着るドレスは意外に探しにくく、その需要をつかんでいる。
また、ジーンズと合わせてカジュアルダウンするコーディネートなど、様々な着こなしの提案、店頭でのサービスも強化している。サイズが7号から19号まで揃うこともあり、購買年齢層は20~70代と幅広い。価格は17年プレフォールでロングドレス8万8000~17万5000円、ミディアム丈5万5000~10万3000円など。
販路は百貨店が中心で、専門店にも卸している。百貨店は全国9店。一部の店ではカラーフォーマル売り場での扱いとなっているが、ブランドの世界を表現できる売り場の開設を目指す。適した立地があれば、直営店も出す考え。日本でもドレスの需要は大きいとして、市場を開拓する。