最旬!NYでフードコートが流行るわけ(杉本佳子)

2016/07/11 00:00 更新


 マンハッタンで今一番増えている業態といえば、フードコートだろう。以前は、フードコートは郊外のショッピングモールにあるというイメージだったが、完全にその概念は変わった。

 これだけ増えている理由の1つは、アパートの家賃もレストランの食事代も異常に高くなってしまったことにあると思う。そうなると、せめてランチは安くすませたい。

 選択肢の1つはストリートに駐車しているフードトラックだが、フードトラックの場合は、オフィスなど持って帰って食べられる場所がないと買えない。

 フードコートであればその場で食べられるし、雨や寒さも関係ない。自分はタコスが食べたい、連れはピザが食べたい、などという場合でも、それぞれ食べたいものを買って来て、一緒に食べることが可能だ。レストランと違ってチップを払わなくていいのも助かる。時間がなくてぱぱっとすませたい時も便利だし、いろいろある中から選べる楽しさもある。6月にオープンした2つの新しいフードコートを紹介しよう。


 *    *    *


 ユニオンスクエアの近くにできた「ユニオンフェア」は、5月から段階的にオープンし、だいぶ店が揃ってきた。5番街とブロードウエイの間にあり、17丁目と18丁目のどちらの入り口からでも入れる。つまり、かなり広いのだ。




 こちらの「ガストロホール」にはベーカリーが手前にあり、その向こうにポキ、タコス、ピザなどの専門店が並ぶ。




 この夏のトレンドフードのポキがここでも食べられるようになったのは嬉しい!各12ドルで、結構ボリュームがある。味もなかなか美味しく、満足度が高い。




 大きなバーもあって、全体的にお洒落。奥は、「ユニオンフェア」という名前のアメリカンフードのレストランがある。現在は、ディナーのみ営業。18丁目側の入り口はレストランに直結している。




 一方、グランドセントラルステーションの中に6月半ばにオープンしたのは、「グレートノーザンフードホール」だ。コンセプトは北欧で、デンマークがメインという。




 ここも洗練された雰囲気で、多くの人たちが座って食べたり飲んだりできるスペースがゆったりある。




 ただ、ここはちょっと値段が高め。オープンサンドイッチはお洒落だけど、1つ5ドルから6ドルで、2つ食べてもあまりおなかがいっぱいにならなそうな大きさだ。




 食べ物は、パン系とスイーツが目立つ。ケーキも見た目が可愛いものがあり、手土産にも使えそう。




 グランドセントラルステーションのすぐ北側には、昨年末に「アーバンスペース・ヴァンダービルト」というフードコートがオープンしたばかりだ。そこは一風堂がやっているラーメン屋の「黒帯」や人気のドーナツチェーン「ドゥ」、コールドプレスジュースの「リキテリア」など約20軒が入居し、大盛況になっている。

 そこから徒歩で10分もかからないところに新しいフードコートができたことは、この業態が本当に急速に広がっていることの証といえるだろう。



89年秋以来、繊研新聞ニューヨーク通信員としてファッション、ファッシ ョンビジネス、小売ビジネスについて執筆してきました。2013 年春に始めたダイエットで 20代の頃の体重に落とし、美容食の研究も開始。でも知的好奇心が邪魔をして(!?)つい夜 更かししてしまい、美肌効果のほどはビミョウ。そんな私の食指が動いたネタを、ランダム に紹介していきます。また、美容食の研究も始めました(ブログはこちらからどうぞ



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