ギャップが、ビンテージのギャップを集めた売り場「ギャップ・ヴィンテージ」を、ニューヨークのフラットアイアン地区にあるギャップに2月4日、開設した。
価格はスウェットシャツ65ドル、ジージャン90ドル、布帛のシャツ55ドル、ジーンズ85ドル。くたっとした着古した素材感がからだに馴染む。ロサンゼルスを拠点にデザイナー兼キュレーター兼ビンテージコレクターとして知られるショーン・ウェザースプーンがキュレートした。
私がオープン初日の開店30分後くらいに行った時は、まだ商品が揃っていた。オンラインでも売ると言っていたが、夜帰宅してサイトをチェックしたらほとんど売り切れていた。
実はヴィンテージのギャップが、イーベイなどでよく売れているという記事がアメリカのメディアで見られたのは2年前だ。今のギャップより仕立てがいい、ディテールにこっているなどと言われ、今のギャップより人気が高いという。
だから、ギャップがヴィンテージのギャップを集めて自ら販売に乗り出したのは合点がいく。ヴィンテージのギャップに興味をもつお客が、今のギャップの商品を買うかどうかはわからない。それでも、お客が店に足を運ぶ機会をつくることにはなる。ギャップのクレジットカードをもっていないお客であれば、「カードをつくれば20%引きになりますよ」と促し、新規のカード会員を増やすことができる。イーベイなどで個人間で売買されて終わるより、自社でまとまった量を発売して一気に売切れたら話題も売り上げもつくれる。定期的に発売すれば、それを楽しみに店にやってくるお客もいるだろう。この手法、他のブランドも一考の余地があるのではないだろうか。
89年秋以来、繊研新聞ニューヨーク通信員としてファッション、ファッションビジネス、小売ビジネスについて執筆してきました。2013 年春に始めたダイエットで20代の頃の体重に落とし、美容食の研究も開始。でも知的好奇心が邪魔をして(!?)つい夜更かししてしまい、美肌効果のほどはビミョウ。そんな私の食指が動いたネタを、ランダムに紹介していきます。また、美容食の研究も始めました(ブログはこちらからどうぞ)