アンケート調査による店長が一目置く店長の第2弾。今回はコミュニケーション能力が優れた店長を取材しました。
指示や指導にとどまらず、日々のスタッフとのやりとりがチームワークを高め、風通しの良い職場環境を作ります。普段、どんな風に店舗の部下や同僚に接しているのか、コツや工夫について聞きました。
《推薦人》
ビーミングライフストア・バイ・ビームスららぽーとTOKYO-BAY店長・渡辺敬平さん
店長として様々な業務を抱えているのに、新入社員の自分とも向き合ってもらい、自分の欠点や必要な考え方、スキルを厳しいながらも分かりやすく指導してくれた。行動指針も常に具体的で明確なので店舗全体が足並みを揃え動くことができた。オン・オフの切り替えもはっきりしていて、メリハリのある姿・行動力は大変勉強になった。
推薦された方がこちら
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ビームス アウトレット事業本部アウトレット部商品ディレクター 根方基行さん
目線を必ず同じにする
12年まで店長を務め、心がけていたのはスタッフと話す場所。指示を出す時も注意をする際も、仕事のことで声を掛けるときは店内で、と決めていました。別室など普段の職場とは違う場所に呼び出して話すと、密室で二人きりになるせいか、話す相手が構えてしまうからです。
話し方にも工夫。上から目線の物言いはせず、先輩スタッフだけでなく、後輩に対しても可能な限り穏やかな口調でしゃべります。店の目標や方針について皆の前で話すときは丁寧語で話していましたね。仕事以外の雑談ではフランクな口調にして、心理的な距離感ができないようにしました。
しこりを残さず、やる気を
新人に教えるときは検品や掃除、ディスプレー換えなどを一緒にやるように。目線が同じになるし、1人でやらせるより、何ができるかできないかも直接確かめられるからです。一緒に作業していると、ほめるのも、注意するのも、気付いたその場でできるメリットもあります。
それでもキツイ言い方をしてスタッフが落ち込んだりした時は、仕事終わりに食事に連れて行きました。注意したことについてくどくど言ったりはせず、将来の希望やプライベートの話など、くだけたエピソードも交えて話し、翌日以降にしこりを残さないようにします。
店頭から離れた今も当時と変わらず実践しているのは、店やチームの目標は社歴を問わず、スタッフ全員が集まって決めること。上の人間が役割を決めるより、それを決める段階から皆が参加することで、伝言ゲームにならずに済むし、決定するプロセスに加わった分、本人のやる気も出るかたです。