アンケート調査による店長が一目置く店長の第2弾。今回はコミュニケーション能力が優れた店長を取材しました。
指示や指導にとどまらず、日々のスタッフとのやりとりがチームワークを高め、風通しの良い職場環境を作ります。普段、どんな風に店舗の部下や同僚に接しているのか、コツや工夫について聞きました。
《推薦人》
◆ルミネエスト店店長・半田彩さん
誰からも慕われ、頼られる存在。気配りを忘れず、育成。スタッフの団結力と目標意識が高く、維持・成長には目を奪われる。
◆マルイシティ横浜店店長・國馬美紀さん
相手の立場に立ち、思いやりのある行動に加え、予算達成の役割を全うしている。
推薦された方がこちら
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「ウィルセレクション」阪急うめだ本店チーフ 西岡一姫さん
会えない時間もSNSでつながる
スタッフと距離を縮め、気軽に接しやすい雰囲気を作るため、「次のお休みは何をするの」と、プライベートについてよく話します。「一日寝ていました」というスタッフがいれば、疲れているかなと気を配ります。
館内グループ4店とヘルプ要員など、ほとんどのスタッフと「インスタグラム」でつながっています。シフト上しばらく会えなくても、近況や性格が垣間見え、話題は尽きない。閉館後の作業中に無言はありえません。
コミュニケーションは、お客様に対してもスタッフに対しても一緒。相手の立場に立って聞くのがモットーです。接客で来店背景、気になる商品、服の悩みを聞き出し、新しい服を提案するように、スタッフにも、なぜそうしたのか、どうしたいのか、深掘りして聞き、視点を変えて方策を提案します。
感謝と尊敬がグループイズム
14年に店長に昇格した頃は、自分の理想をサブに一方的に発信しがちでした。何でも一人ですぐ行動に移すタイプで、すれ違いが生じました。以来、相手の気持ちを聞くことを優先し、スタッフの強みを見極めて、役割を分担しています。従業員用エレベーターで乗り合わせた人がボタンを押してくれた際など「ありがとうございます」とすかさず感謝の言葉を添えます。
同じ場面で新人がそういう気配りをできなかったら、「あれ、誰がボタンを押すのかな」と、おどけた口調で気づきを促しますね。自然に配慮が出来たときは、めっちゃほめます。
(繊研新聞 2018/04/23日付を再編集)