SHIP(大阪市、岡本渡代表)は、熱転写もできるステッカー「アパレルステッカー」で、店頭販売するステッカーの種類を増やしている。BtoB(企業間取引)事業も強化する。近年の個性を尊重する社会的背景や、カスタム人気が追い風とみている。
同社は、契約するクリエイターと自社デザインの絵柄を使ったアパレルステッカーの製造から販売までを行っている。23年10月に大阪・心斎橋筋商店街に開いたステッカー専門店「スティックストア心斎橋」は、アパレルステッカーの認知拡大と需要を探る場として大きな役割を担っている。主な来店客層はインバウンドと国内の20、30代女性。月平均で約2400人が来店しており、うち9割がインバウンドだという。


オープン当初は、A7サイズで税込み550円とほぼ一律だったが、サイズをA8、A9と増やした。自社デザインの絵柄だと200~350円や、中には大きいサイズで1660円のものもあるなど価格に幅を持たせた。販売当初は白い外枠の付いたステッカーしかできなかったが、改良を重ねて今では外枠なしやドーナツ型などくり抜きデザインも作れる。25年をめどに、品揃えを現在店頭で扱っている2000種類から倍にする予定。

今後は、BtoB事業にも力を入れていく。アパレル企業やエンターテインメント産業、IP(知的財産)コンテンツなどアパレルステッカーと親和性がありそうな企業との取り組みを進めている。25年には、法人向けに受注・発注できるECサイトを立ち上げる意向だ。また、個人向けのECサイトの立ち上げも考えている。