二次加工の狭山HW、今季のイチ押し

2015/06/04 06:52 更新


 二次加工の狭山ホームワーキング(大阪)は16年春夏、異素材やプリントを組み合わせた付加価値加工を提案する。「素材からの差別化ニーズが高まるなか、オンリーワン素材を生み出す二次加工は力を発揮できる」(津貫利光社長)として、独自の加工技術や、安定した品質、対応力を訴求する。

オーガンジーにメタリックな合皮を接着して水玉を表現。柔らかく洗濯耐久性もある
オーガンジーにメタリックな合皮を接着して水玉を表現。柔らかく洗濯耐久性もある

 同社の強みは「基本技術を組み合わせれば、表現は無限大に広がる」(同)という幅広い加工技術。主力の国内ミセスアパレルのほか、最近ではメンズ向けも引き合いが増えてきたという。10~12日に東京で開く16年春夏展示会では、900以上の生地見本を並べ、加工の組み合わせを提案する。

 今季のイチ押しは、ボンディングとオパールの併用だ。レースや薄地の織・編物など、2枚の生地を接着した後、オパール加工で片面を溶かして柄を表現。二重部分の凹凸感とオパールによる透け感という、一見対照的な風合いを表現する。

 秋冬に続き春夏も不可欠と見るのが、ニードルパンチだ。鍵状の針で繊維を絡め、素材を組み合わせるニードルパンチは、異素材がグラデーション状に混ざる境目の表情が持ち味。オーガンディにレースを組み合わせるなどして、春夏定番の透け感に新鮮な表情を加える。

 プリントは、デザイン性に加え、利便性も訴求する。大判のイクジェットプリントと昇華転写プリントを持つ同社では、天然から合繊まで多素材に対応。前処理から後処理まで、自社内で完結する品質安定性も強みだ。インクジェットプリントは、大判のためパーツごとのプリントが可能。縫製時の柄合わせが容易なほか、一枚布に描いたパターン通りにプリントし、裁断まで手がける対応力も訴求する。



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