ジュエリーのクアラントット、特別感、ストーリーを重視
ジュエリー製造小売り、クアラントットは昨年12月24日、イタリア・フィレンツェに本店を開いた=写真。日本ブランドがフィレンツェに出店するのはほとんど例がない。世界中から来る人を対象とし、旅と思い出がつながるジュエリーブランドを目指し、大手との違いを鮮明にする。
フィレンツェ本店はポンテベッキオに近いマッジョ通りにある。宝石店やアンティーク家具店が並ぶ歴史的な通りだ。商品は繊細な技術を活用したモダンなデザインの日本製と、伝統的なイタリア製フィレンツェ彫りで構成する。
開店して日が浅いが、日本でウェディングリングを購入したカップル3、4組が新婚旅行の途中に立ち寄ったという。
本店は今後、フィレンツェ限定品を中心に置く。フィレンツェは各国から観光客が訪れ、ジュエリーを記念に買う人も多いという。店内サロンでの特別イベント、通常は体験できない工房見学なども検討する。日本で注文したものを本店で受け取ったり、その逆のサービスも考えている。
クアラントットはもともと「絵画の一枚のようなジュエリー」をテーマにしており、旅行や思い出がリンクするストーリー性を重視する。
4月20日には、東京・銀座の「ギンザ・シックス」に首都圏2号店を開く。国内外合わせて8店目となる。既存の東京・表参道店は比較的若い層が多いが、銀座は目の肥えた大人を対象にする。銀座限定商品を中心に据える。「トレンドではなく、ストーリー性のある物づくりで、心が通じ合う深い関係をつくっていきたい」とデザイナーの伏見愛佳さんは話す。
![「クアラントット」のフィレンツェ本店](http://d23ihmxbfvktwx.cloudfront.net/uploads/2017/01/16190903c20996a12a4add73fa46e1ec.jpg)
「クアラントット」のフィレンツェ本店