【パリ=小笠原拓郎】25年秋冬パリ・オートクチュールは、ブランドの背景にある美意識を生かした新作が広がった。テーラーリングを基にしたフェミニンの表現、花のアイコニックな存在、それぞれのデザイナーが自らのオリジンをベースに現代の美しさに挑む。
(写真=ヴィクター&ロルフは大原広和)
【関連記事】25年秋冬パリ・オートクチュール 麦の穂をモチーフに自立した美しさ
ヴィクター&ロルフは今シーズンもまたコンセプチュアルで楽しいコレクションを見せた。ショーは冒頭から、目いっぱいに中わたを詰め込んだ巨大なコートが登場する。それに続くのはサテンのフリルを飾ったコート。その二つのルックが四角いステージの真ん中で対峙(たいじ)すると、その瞬間に気づかされる。二つのルックは生地もディテールも全く同じ。異なるのは分量だけなのだと。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!