【パリ=小笠原拓郎】24~25年秋冬パリ・オートクチュールウィークは、いつもより静かなまま終了した。デザイナー交代劇の端境期にあるブランドは参加を見送ったり、見せてもデザインチームによるコレクションであったりして、今一つ盛り上がりに欠けた印象は否めない。
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シャネルからの招待状にはオペラグラスが同封されていた。会場に選ばれたのは、このメゾンとも縁が深いパリ国立オペラ座だ。シャネルが、ヴィルジニー・ヴィアールのアーティスティックディレクター退任を発表したのは6月初旬のこと。当初は、今回のオートクチュールが最後のコレクションと見られていたが、どうやら今回のショーにはタッチしていない模様。ファッションクリエイションスタジオによるコレクションと発表されている。
オペラ座の回廊にレッドカーペットを敷き詰めて、シャネルのアーカイブからスタジオが紡ぎだしたクチュールが登場する。アイコンともいえるツイードスーツは、タッセルやブラックのトリミング。スパンコールやビジュー刺繍を加えたツイードスーツにもメゾンのクラフトテクニックが散りばめられている。
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