「ヴェイン」(榎本光希)は7月15日、自社のショールームで26年春夏向けのインスタレーションを行った。ショーを行ったシーズンもあるが、「人と人のコミュニケーションを大事にしたい」として、ブランドに関わるスタッフ、メディア、バイヤーなどが集う場を設けた。
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壁面に6月にパリで行った商談会同様にルックのポスターを貼り、現地で収録した音を流す中で、数人のモデルがシーズンを象徴する着こなしで登場した。テーマは「ハートコミューン」。けがを負った時に痛みやストレスを感じる一方で、友人の献身的な温かさを実感する相対する要素を服作りに反映した。
レザーの襟を付けたペールグレーのブルゾンにクロップト丈のワークパンツ、シンプルなフーディーに白シャツ、タイドアップして学生のような柔らかな雰囲気で見せる。それぞれのアイテムはさりげなくダメージ加工が入り、ビンテージ過ぎないきれいめの印象だ。
傷を負うシチュエーションから、アンクルサポーターのようなディテールが付いたタンクトップ、曲線のアームカバーバッグをアクセントにしている。

テーラードアイテムにも柔らかさが加わった。オーバーショルダーでフロントの合わせを深く取り、ウエストにドレープを寄せるようにしてエレガントに仕上げた。トラウザーも裾にルーズな量感を持たせた。

(須田渉美)