パルとルミネの共同開発ブランドで、今春デビューの「シーナリー」は、カジュアル好きの大人が着られるレディス服を提案する。1月下旬から自社ECサイトのパルクローゼットで販売を始めたほか、2月25日にルミネ新宿ルミネ2の2階、28日にルミネ池袋2階に実店舗をオープンする。
シーナリーの主対象は20代後半~30代前半。かつて青文字系のカジュアルファッションが好きだったが、「大人になってどこで買えばいいか分からないという女性は多いのでは」(パルのブランド担当者)という潜在ニーズに着目。
働く女性向けのブランドが充実しているルミネで、カジュアル服の需要を開拓する。ただし若い頃に比べ、周りからどう見られるかも意識する世代のため、シーナリーはただカジュアルなだけでなく、女性らしさやきれいめのテイストに寄せた。
商品はクリーンカジュアル、エレガント、スパイスを軸とする。サイドのラインでアクセントを付けたパンツは、センタープレスで上品に。これにレースのブラウスなどを合わせる。平均価格はカットソーアイテム9000円、シャツ1万3000円、ボトム1万5000円。
企画でこだわったことの一つがサイズ感。ボトムは2サイズあるが、それぞれで幅や丈の最適なバランスを追求した。「試着したときにぴったり、というのは女性にとってうれしい」。裾直しなどをせずそのまま着られれば、買い上げにもつながりやすい。
オリジナルが70%だが、セレクトで雑貨やリメイク古着も扱う。古着のメンズサイズのカレッジTシャツも、前後の首元にスリットを入れることで女性らしく仕上げた。最近、古着やリメイクが注目されているが、ここ数年のシンプルトレンドに消費者が飽き、デザイン性や個性が求められているとみる。
1月27~29日には、東京・原宿にあるパルの店「CPCM」内で期間限定店を開きブランドを披露。ルミネへの出店は面積66平方メートル程度を想定する。今後もルミネのみに出店していく。