プリント加工のオリオン 「冷感プリント」を開発

2019/08/07 06:29 更新会員限定


 プリント加工のオリオン(奈良県大和高田市、辻本穣二社長)はこのほど、高い冷感機能を持つ「冷感プリント」(通称)を開発した。気化熱を利用する方法を併用することで、機能が長時間持続する。ネッククーラー、高級ゴルフシャツの台襟部分などで商品化を進めている。

(山田太志)

 冷感機能はq-maxという数値で示されることが多い。通常の冷感素材は0.25~0.45が多いのに対し、冷感プリントは検査機関の評価で、「0.5~0.9という極めて高い数値が得られた」。パラフィンの溶解熱を利用して温度を下げる方式。一般的に、パラフィンを薄くきれいに載せるのは難しいが、同社は長年のバインダーに関するノウハウの蓄積を生かし、パラフィンを薄く何層にも重ねる技術を開発した。耐洗濯性をクリアする適度なパラフィン量も工夫している。

 生地に直接プリントするだけでなく、転写ペーパーを台襟の形にカットして熱転写することも可能。通気性を向上させるために、プリントを「抜き柄」に仕上げることもできる。生産は、中国・大連の100%出資工場で行っており、国内生産の場合は、転写ペーパーの形で日本に送る。価格は、シートの場合でA4サイズ1枚500~600円程度を見込む。

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