ITサービスベンダーのリベロント(東京、大河淳司社長)は、EC向けの機能として、二次流通でのリセール(買い取り)を消費者に保証する「バイバック保証」のサービス提供を6月から開始している。将来的な価値を保証することで購入時の心理的ハードルを下げ、CVR(購買率)、再訪率向上につなげる。
バイバック保証は、消費者が購入した商品を一定期間内にあらかじめ定めた価格でリベロントが買い取る仕組み。導入企業と連携し、最低1年間のリセール保証をサイト上で明示する。消費者は購入時に自身に合った保証プランを無料で選択できる。保証付きの購買済みアイテムはアプリ上で管理し、買い取り、現金化の操作ができる。
買い取り価格はあらかじめ導入事業者と相談し設定。初期費用・月額手数料は不要で、消費者が保証付きアイテムを購入した際に、事業者が手数料をリベロントに支払う形だ。
開発背景として、「車の残価設定のようなサービスをアパレルや雑貨に転換できないかとの考えがあった」と大河社長。二次流通市場が3兆円規模となる中、「一次流通の買い物の在り方も変化し、リセールできるか否かの不安が消費者にはある。その不安を払拭(ふっしょく)して購入の背中を押し、売り上げにつなげたい」とする。
なお、パイロット版導入時ではCVRが平均で0.5%向上。一人当たりの注文額も上がったとする。現在、ファッション企業ではセレクト型ECサイトの「クリシェ」(カルネ)や「ソンテ・エ・ノエル」(ファースト)などで導入が決まった。
リセール保証型サービスは米国で先行し、グローバル企業での導入も進む。「日本で同サービスを提供するスタートアップは初。まずは認知度を上げ、広く使って頂きたい」(大河社長)。将来的に店舗への導入対応やリセールのマーケットプレイスの開設もできればとしている。