《小笠原拓郎の目》22年春夏欧州メンズコレ コロナ後を見据えて新しい美を探る必要性

2021/08/11 06:29 更新有料会員限定


 22年春夏メンズコレクションとメンズの展示会がほぼ一巡した。コロナ禍で1年以上にわたり、フィジカル(リアル)のファッションショーが困難になり、コレクションの立ち位置も変わった。デジタル中心のショーは、ビジネスを背景にした売りやすさやサステイナビリティー(持続可能性)が主流となった。しかし、コロナ後を見据えて、コレクション本来の持つ「新しい美しさ」の提起が待たれている。

(小笠原拓郎編集委員)

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多様性やジェンダーフリーが影響

 22年春夏メンズコレクションで気になったのは、男性服の在り方がさらに変わろうとしていることだ。コロナ禍を経て人々の生活やビジネススタイルが変わる中で、男性のワードローブにも変化が起こっている。タイドアップしたスーツスタイルの市場が減少する一方で、多様性やジェンダーフリーといった考え方が男性のワードローブに違う影響を与えている。

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