【ニューヨーク=杉本佳子通信員】アメリカのファッション業界は、伝統的に民主党支持者が多い。LGBTQ(性的少数者)の人も多いが、現政権は生まれ持った性別しか認めない方針を打ち出した。加えて、急速に進む不法移民の取り締まりは、他産業同様に移民に頼る割合の大きいアパレル産業にとっても脅威だ。そうした沈鬱なムードの中で始まった25~26年秋冬ニューヨーク・ファッションウィークには現政権への抵抗、心身のプロテクト、自由の尊重を意識するデザイナーが出てきている。そして、女性デザイナーの台頭が目立つ。
【関連記事】25~26年秋冬ニューヨーク・ファッションウィークの見どころ 新生「カルバン・クライン」に注目
カルバン・クラインは41歳のイタリア人、ヴェロニカ・レオーニを同ブランド初の女性クリエイティブディレクターに迎え、6年ぶりにショーを行った。会場はかつてカルバン・クラインがショーをしていたときと同じ、本社を構えるビルの1階。現在82歳になるカルバン・クライン氏も出席した。
![](https://senken.co.jp/production/uploads/file_content/file/355456/large_%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%B3_%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3.jpg)
ベースにあるのは、カルバン・クラインらしいミニマルなソフトテーラーリングだ。ドレスに付けた細い袖は八分丈。膝丈のスカートスーツはチョークストライプをバイアス使いにしている。ふんわり編んだクロップト丈の裏編みセーターは、表ダーツを入れてウエストをやや絞る。
![](https://senken.co.jp/production/uploads/file_content/file/355452/large_Calvin%2BKlein%2BCollection%2BLook%2B07.png)
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!