9月上場のナルミヤ・インター 柱はSC出店とEC拡大

2018/08/27 06:27 更新


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 9月6日に東証2部に上場するナルミヤ・インターナショナルは、SCへの出店とECの拡大を2本柱に収益力の強化を目指す。アパレル事業の基盤を生かし「キッズライフスタイル企業に成長」(石井稔晃社長)することで、企業価値を高める考え。国内では今秋、自社製品を着用して撮影するハウススタジオ事業を立ち上げる。ECはパートナー企業の協力を得て中国市場でも始めた。

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 同社は95年に設立された子供服企画のナルミヤ・インターナショナルを前身とする。旧ナルミヤは百貨店販路で成功し、05年にジャスダックに上場したが、百貨店ビジネスへの依存が原因となって業績が低迷、07年に投資ファンドの傘下に入り、10年に上場を廃止。その後、株主の交代と2回の吸収合併を経て、18年3月から現在のナルミヤ・インターナショナルとして事業運営している。10年6月に着任した石井社長は、百貨店依存体質からの脱却とマルチチャネル化に取り組み、SC向けのSPA(製造小売り)業態を成長させることで、業績回復を軌道に乗せた。

 18年2月期の連結売上高は、前期比15%増の269億5400万円、経常利益は43%増の12億8000万円。販路別の売り上げ比率は、百貨店39%、SC36%、EC13%、アウトレット9%、卸その他で4%。SCは、ベビー・キッズ向け「プティマイン」、ローティーン向け「ラブトキシック」の2業態で15年以降、年間20億円の増収を続け、前期は27%増の96億2000万円だった。期末の店舗数はプティマインが98、ラブトキシックが58で合計141店。百貨店売り上げも15年から微増に転じ、前期は103億円、出店店舗数は合計589店となる。

 上場によって調達する資金は、3分野に投資する。一つが、物流設備(約1億5000万円)で、早期にICタグを導入し、業務の効率化を目指す。二つ目は、自社ECのシステム開発(約1億5000万円)で、ナルミヤオンラインとして専用アプリの立ち上げも予定する。三つ目はSCの新規出店(2億円弱)。当面は年間20店の新規出店を続け、20億円の増収を計画している。

 中長期的な方針としては、「現状の百貨店売り上げを維持」し、SC、EC、新規事業で収益性を高める。SCは、プティマインで親子の生活に密接した立地へ小型店の出店も視野に入れ、男児のジュニア向けで新業態を出すことも検討する。ECは、自社サイトをベースに10億円前後の成長を目指し、3~4年後に売り上げ比率20%に高める。実店舗との顧客データの一元化とサービスの充実に力を入れる。

 新規事業となるハウススタジオは、9月下旬に1号店の出店を予定。スタートアップ企業のラブストと提携して運営する。ナルミヤ製品の販売促進を目的の一つに、主要都市に出店、長期的に数十億円規模の売り上げを目指す。 

 中国でのECは、8月上旬、プティマインで中国アリババグループの通販モール「天猫商城」(Tモール)に出店した。売れ行きは当初の想定の倍近くで推移し、男児向けが好調。当面は消費の動向を観察し、実店舗でのビジネスの可能性を見極める。

 同社は、今年3月の吸収合併によって連結子会社がなくなり、19年2月期の決算は単体となる。売上高298億200万円、経常利益16億3500万円を計画している。

石井稔晃社長

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