最終的には上場を目指したい――。7月29日付で日本産業パートナーズ(JIP)がSBIキャピタルから買収したナルミヤ・インターナショナル(東京)は、従来から進めているオムニチャネル戦略を発展させることで業績の伸び代を広げ、20年に売上高300億円を目標に掲げる。
16年2月期の売上高は前期比17%増の207億円となった。SC向けの「プティマイン」が2ケタ増で成長を続けるほか、ピーク時の05年以降は減収を続けていた百貨店販路も、昨夏にスタートした「ケイト・スペード」が貢献し、約10年ぶりに増収に転じた。「少子高齢化で(百貨店市場の)参入企業はほとんどなく、1、2年しっかりと踏ん張ればむしろチャンスは大きい」(石井稔晃社長)と見る。
ケイト・スペードは1年経ち、米国側とのコミュニケーションが順調に進み、「描いていた半分近くは形になってきた」。今夏はランドセルも発売し、80%近くを消化。今期は売上高11億円を見込み、「百貨店販路も加速度的に成長できるのでは」と意気込みを見せる。