経産省 緊急事態宣言延長に伴って中堅・中小事業者対策で追加措置 一時支援金の要件緩和

2021/02/03 18:45 更新


 経済産業省は2月3日、10都府県で緊急事態宣言の期間が3月7日まで延長されることに伴う中堅・中小事業者向けの追加の経済対策を発表した。

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 緊急事態宣言に伴い、時短営業に応じた飲食店の取引先や宣言による外出・移動自粛の影響を直接受けた事業者向けの一時支援金の給付上限額を法人で当初予定の40万円から60万円、個人事業者で20万円から30万円に引き上げるとともに、売上高減少の要件を広げる。当初は今年1月または2月の売上高が前年同月比で50%以上減少したことを要件としていたが、延長に伴い、3月も対象月に加える。さらに、昨年2~3月に既にコロナの影響で業績が悪化していた事業者も多いことなどから、1~3月のいずれかの売上高が「前々年同月比で50%減以上」の事業者も対象にした。

 さらに、今年度第3次補正予算で措置した、コロナ禍を踏まえて業態転換などを行う事業者向けの「事業再構築補助金」で、緊急事態宣言の影響を受けた事業者に対する「特別枠」を設ける。補助上限額を事業規模に応じて設定し、従業員数が5人以下で500万円、6~20人で1000万円、21人以上で1500万円とした上で、補助率を通常枠に比べて引き上げる。中小企業は4分の3(通常枠3分の2)、中堅企業は3分の2(同2分の1)とする。事業者の要件は一時支援金とほぼ同様だが、売上高の要件は「1~3月のいずれかで前年同月比、または前々年同月比が30%減以上」とする。

 加えて、小規模事業者向けの「持続化補助金」の要件を緩和する。3次補正で措置した、消毒液や喚起設備の導入などコロナ感染防止策の費用を補助する「低感染リスク型ビジネス枠」での感染防止対策費に充当する額への補助上限を現行の4分の1以内、25万円から2分の1以内、50万円に引き上げる。事業再構築補助金と同様、1~3月のいずれかの売上高が前年同月比または前々年同月比で30%減以上の事業者を対象とする。

 いずれも緊急事態宣言が解除された栃木県や今後解除される自治体も対象範囲で、事業者の所在地は限定しない。業種も基本的に限定しておらず、要件を満たせば、ファッション小売業も対象だ。 

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