《めてみみ》人権ガイドラインの浸透には

2022/08/04 06:24 更新


 日本繊維産業連盟(繊産連)が「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」を公表した。経済産業省による昨年の有識者会議「繊維産業のサステナビリティに関する検討会」での提言に沿って、ILO(国際労働機関)と覚書に署名し、共同で策定した。外国人技能実習生への対応など労働問題に焦点を当て、事業者が確認すべき事項を例示し、実行するための人権デュー・ディリジェンス(DD)の手続きを示している。

 ILO駐日事務所によると、同様の業界ガイドラインは日本では電子情報産業が策定しているが、「国際機関と覚書に署名し、労働組合(UAゼンセン)とも連携しながら一体となって作ったものは初めてで、レベルも高い」という。

 確かに、内容は先進事例の紹介を含めかなり具体的で、事業者に大いに参考になる。政府が今夏に策定予定の全産業横断型の人権DDガイドラインにも先行した。業界として誇りを持って良い。

 今後は実効力を高めるため、事業者への周知と順守の徹底が重要だ。特に、外国人技能実習生に対する法令違反は業界団体に加盟していない小規模事業者が多く、これらにいかに浸透させるかが課題。そのため、繊産連は産地での説明会も開く方針。効果を上げるには経産省の地方局や産地がある地方自治体と連携し、活用することが必要だ。


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