《めてみみ》資源がもたない

2019/02/05 06:24 更新


 H&Mの創業者一族が設立したH&Mファウンデーションを取材した。非営利財団として教育、清潔な水、平等、地球保護など課題解決に取り組んでいる。このうち、地球保護の活動に関してはファッション産業に集中しているという。

 世界中からアイデアを募り、優秀な案件に支援金を与え、実現をサポートするアワードや、研究機関と組んだリサイクル技術の開発も主導しており、昨年は綿・ポリエステル混のテキスタイルを熱水処理で再利用できるよう分離する設備も公開した。

 この技術の開発には信州大学と愛媛大学も関わった。商業レベルで使える規模が実現できれば、そのノウハウをどこの企業にでも供与するそうだ。「ザラやユニクロが使いたいと言ってきたら」と聞くと、「もちろん、ナイキでも無印良品でも使って良い」という。

 70億人を超える世界人口は30年にはさらに1割強増加し、その中でも中産階級の人口が増え、ファッション消費も今より6割は増えるとの見方がある。「今の産業の仕組みでは、今後の需要増に応えられない」。

 爆発的な中産階級の増加はビジネスチャンスをもたらすが、ファッションビジネスが今の仕組みで生産、販売を続けたら、資源がもたない。「優れた技術を1社で独占して、それでどうにかなるスケールの話ではない」ということらしい。



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