メンズブランド「ミーンズワイル」は海外の卸先開拓を継続している。欧州での合同展は全般的にコロナ禍前ほど勢いがない中、同ブランドはフランス・パリのエージェント経由で欧州を中心に新規卸先を増やしている。
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ミーンズワイルは14年秋冬物からスタートし、「道具としての服」を追求し続ける、アウトドアやミリタリーテイストのメンズ。海外への展示会出展は18年から開始し、順調に卸先を広げてきた。だが、欧州の合同展はコロナ禍以降、中国人バイヤーの来場が減り、活気もなくなっている。そうした中でも既存卸先の関心を集め続け、新規も獲得している。
今年開催したパリのエージェント主催の3ブランド合同展(26年春夏物)では、「空調服」と協業したファン付きジャケットやベスト(税抜き5万円)が人気だった。海外バイヤーからは高い機能性を備えたテック系ファッションとして高く評価されている。猛暑の厳しい日本でもファン付きウェアは卸先が広がる見込みだ。
ここ数年、夏の長期化の影響で春夏物のアウターは軽く薄くという傾向が強まっている。通気性の高い「ドットエア」生地に撥水加工した麻ライクな半袖シャツ(3万円)や長袖シャツ(3万2000円)、速乾性の高い長袖シャツなどが好評だった。そのほか、超高分子量ポリエチレン繊維の「ダイニーマ」を使った軽量で高強度のペーパーバッグやマーケットバッグなどの小物の評判も良かった。
また、同ブランドのデザイナー、藤崎尚大氏が25年春夏物からデザインを手掛けた米「ザ・ノース・フェイス」(VFコーポレーション運営)のカプセルコレクション「アーバンエクスプロレーション」も、ブランド認知度向上に効果を発揮している。
