繊細な小花柄が世代を超えて愛されている英リバティ社のプリント。日本では1970年代から販売を始め、日本の商流や需要に合わせた独自の素材開発や国内生産で支持されてきた。テキスタイルの印象が強いリバティ社だが、祖業は小売業だ。ロンドン中心部にある格調高いチューダー様式のリバティ百貨店は「チューダー・ハウス」の愛称で今も親しまれている。
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リバティ社は来年、創業150周年を迎える。リバティ社の誕生に日本との深い縁があることは、意外と知られていないかもしれない。創業者のアーサー・ラセンビィ・リバティが生まれ、リバティ百貨店が歴史の幕を開けたのは1800年代。イギリスで始まった産業革命により時代が大きな足音を立てて変わった頃だ。技術革新のもと生産活動の中心が農業から工業へと移り、社会や文化に大きなうねりを起こし、世界に様々な変革をもたらした。