デサントは、主力ブランドの一つ「ルコックスポルティフ」でライフスタイル(日常使い)提案を強化する。17年春にライフスタイルカテゴリーを新設。
同カテゴリーの商品が約半分を占める新業態店も構える。ブランドの新たなイメージキャラクターにファッションモデル・タレントのマギーさんを起用した。
新カテゴリー名は「ル・アーバンスタイル」。スポーツウェアで使う機能素材やパターンを採用した、街でも着こなせるシンプルなウェアを揃える。代表商品は撥水(はっすい)・ストレッチ機能を備える〝コミュートジャケット〟。身ごろと袖を1枚構造にした3Dパターンのテーラードジャケット(4万円)で、動きやすく携帯性にも優れているのが特徴。
価格帯は春夏主力のシャツが4900~1万5000円、スウェットが8300~1万8000円などで、既存のトレーニングウェアなどに比べ高めに設定した。
17年春には直営の新業態「ルコックスポルティフアヴァン」も出す。美と健康意識が強い都市生活者向けの「エスプリが感じられるショップ」(伊藤隆明ルコックスポルティフマーケティング部部長)がコンセプトで、商業施設のプロデュースなどを行うシンクグリーンプロデュースがディレクションを、内装は建築家谷尻誠・吉田愛が担当する。
3月に原宿にあるルコックの路面店を新業態に転換しリニューアル開業するほか、首都圏の二つの商業施設への出店も決まっている。新業態の商品構成は、ル・アーバンスタイルで50%、スニーカー30%、雑貨10%、サイクルウェアとトレーニングウェアが各5%。
なお、ル・アーバンスタイルは、直営店以外にセレクトショップでも販売する。卸売りを本格化する18年には、主要セレクト店30店での販売を見込む。
新戦略に合わせ、ブランドのイメージキャラクターも変更した。幅広い女性から支持を集めるマギーさんを起用することで、スポーツ時だけでなく街中でスポーツミックススタイルの着用を訴求しやすくする。店頭・雑誌・ウェブ・SNS(交流サイト)などで彼女を起用したプロモーションを展開する。
デサントは中期経営計画「ヴィジョン2020」で、ルコックをサイクルウェアブランドとしてナンバーワンにすることを目標に掲げている。この一環で、これまで手掛けていたフットボールカテゴリーを16年秋冬物で休止した。