環境配慮品の扱いを増やす国内皮革卸 消費者に身近な材料や手法がカギ

2023/07/03 08:00 更新有料会員限定


 国内の皮革卸が、持続可能性を意識した皮革に力を入れている。皮革業界では、国際環境基準のLWG認証の革がグローバルビジネスのスタンダードとして認知されるが、日本の市場ではより分かりやすい価値が必要だ。消費者が身近に感じられる材料や手法がカギとなっている。

(須田渉美)

割高だが背景重視

 成功事例の一つが、富田興業の「レッザボタニカ」だ。植物由来の副産物を再活用し、20年にスタートした。国内企業の協力を得て、食品加工や製造現場で生じるポマース(搾りかす)を使って2次なめしをしている。原皮も国内産の肉牛の副産物。現状は、ワインやコーヒー、緑茶の搾りかすを使う。とりわけ伊藤園が全面的に協力する緑茶なめしは、茶殻の品質が安定し、淡いベージュに仕上がるため、ファッション製品として染色しやすい。

この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。

すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!

今すぐ登録する

今すぐ登録する

会員の方はこちらからログイン

関連キーワードサステイナブル電子版購読者限定ピックアップニュース



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事