JAMトレーディング 今期も大都市へ積極出店 21年11月期36%増収見通し

2021/12/27 06:29 更新


初年度年商2億円以上を見通す古着屋JAM原宿店

 古着小売りのJAMトレーディング(大阪市、福嶋政憲社長)は、今期(22年11月期)も仙台に初めて主力の「古着屋JAM」をオープンするなど、意欲的な出店を続ける。前期は、原宿など未進出の大都市に積極出店し、売上高が約17億円(前期比約36%増)となる見通し。今期も出店を推進し、越境ECについても強化する。

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 1月2日に開く古着屋JAM仙台店は、仙台駅近くの路面店で、店舗面積455平方メートルとなる。「アメリカの街にいるような雰囲気を演出した店作り」が追求しやすい点を重視して物件を選んだ。

 また、同日に古着屋JAM原宿店の中に、レディスの古着業態「エルル・バイ・JAM」もオープンする。エルルは、古着屋JAM原宿店のオープン時に期間限定店を設けて好評だったことなどから、原宿店を常設することにした。

 今期はこのほかにも未進出の札幌や名古屋、原宿店のある東京やその周辺などで出店候補となる物件を探していく。ロープライスとエコを切り口にした「ロエコ・バイ・JAM」も商業施設からの引き合いが多く、客層などの条件が合う機会を重視して出店する考えだ。ロエコはアメリカ村店やHEPファイブ店など若年層が多い場所の店が順調に推移している。

商業施設から引き合いの多いロエコ・バイ・JAM(写真はHEPファイブ店)

 古着屋JAMでは、ECで購入した客が実店舗で商品を受け取れるサービスの実現も目指す。「古着への関心はさらに高まりそう」ととらえ、国内戦略を強化するだけでなく、越境ECにも挑戦していく考え。「為替の追い風もあり、プロモーションにもっと工夫したい」と話す。

 通期の売上高目標は22億円。前期に開設した店の売り上げや今期に出す新店で増収を計画する。「目標を達成するために早めに3店は新規オープンしたい」とする。新規出店が増えていることから新卒採用も積極化する。前期から福利厚生を充実するなど、働き方改革も進めている。

 前期は10店(うち1店は業態転換)を出し、期末に古着屋JAM桃谷店と京都にあったエルルの2店を閉め、期末店舗数が18店となった。コロナ禍が続いたが、既存店ベースの売り上げは横ばい、ECは全体で前年並み、自社ECが15%増だった。EC化率は約38%になった。

 期中に出した店のうち、最も好調なのが9月オープンの古着屋JAM福岡店で、オープン時の勢いが続いている。5月オープンの原宿店も好調で、初年度年商は2億円以上となる見込みだ。営業利益は増加の見通し。

9月のオープンから好調が続いている古着屋JAM福岡店


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