シネマとワタシと東京タワー(宇佐美浩子)

2016/10/12 14:27 更新


小さい頃から空を見上げると、なんとなく東京タワーが視界のどこかに入って来る。今もずっと、そんな癖がついているのかもしれない。

東京で生まれ、育ち、そして東京に暮らす。そんなワタシの背景も伴ってか、ラジオ番組制作に情熱を注いでいた頃から、「Tokyo Life」というのは、いわば私のライフワークみたいな感じなのだろう。

そこで、少しばかり宣伝させていただくと

9月29日発行のJapan Times×繊研新聞「Tokyo Perspective vol.5」(英中併記のフリーペーパー)では、いくつもの海を越えた国々から訪れるトラベラーにとって、東京の街を味わうためのさまざまなideaを、チーム一丸となってご紹介するお手伝いをさせていただいている。

ちょうどそれは、私たちがどこか異国を旅する際に、ホテルや空港、案内所などで手にする、リアルな街の息吹を感じるナビゲーターのようなものであればな~と。

 

 

 

振り返れば、かつて試写室で、恥ずかしいほど号泣してしまった作品がある。『東京タワー/オカンとボクと、時々、オトン』(劇場公開は’07年4月14日)。

 このシネマコラムのデビュー記事でも、フォーカスさせていただいた日本を代表する名優、樹木希林を母親役に、息子役をオダギリジョー。

このなんとも素晴らしいコンビが醸し出す、ゆる~い空気感が、観る者のココロを知らぬ間に共鳴させてしまう!脱帽過ぎる名演が、たまらなく心地よい作品なのです。



 もちろん、脇を固めるという表現は失礼すぎる名優ぞろいの本作は、不朽の名作と言っても過言ではない!と思っているわけでして。

 

 

 

さて、その原作者といえば、昨今では役者としての顔で知られる人物!そう、リリー・フランキー。

彼のマルチタレントぶりは誰しも知るところで、イラストレーター、文筆家、ミュージシャン、作詞・作曲家、構成作家演出家フォトグラファー…といった具合に、かなりの数に上っている。

そんなリリーさんを20歳年上の彼氏役に、父親役は藤竜也、そしてヒロインを演じるのは上野樹里。というキャスティングを目(上の写真)にしただけで、「これはオモシロイに違いない!」と思われた方は?

 (アタリ!)です!

この黄金のトライアングルが奏でる和音は、one&onlyな胸キュン系音色なのですから。

 

 

  

彼氏とワタシの家に突如カットインする父。 その背景に潜む、家族それぞれの想いと苦悩。時間の流れの中で生じる家族のさまざまな問題点を、本作を通じて客観的に見つめる機会になるのではないだろうか。

 

 
お父さんと伊藤さん
10月8日(土)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー!
Ⓒ中澤日菜子・講談社/2016映画「お父さんと伊藤さん」製作委員会


ここで本作観賞前後のプチ情報を少しばかりご紹介!

「女の子っぽさとか、女性らしさを持ち合わせていない」というか「隠している」ヒロインを体現するため、上野樹里の衣装にはスカートを使用していないとの情報を入手。

「だから…」なのか?

彼女がお父さんを尾行するシーンでかけていたメガネがフシギと印象に残っており、よくよくリサーチしたところ、やはりメンズのモデルだったことが判明!

それは、程よいデザイン性と「エクセレンスチタン」による心地よいフィット感が人気の、大人の男性のための「MENS MARK CHARMANT」というコレクションの一つ(写真下)で、現在好評につき「ほぼほぼ完売!」とのことだ。

もちろんメガネもファッションとしてコーディネートする方も多く、またジェンダーレスなアイテムでもあるので、マニッシュなスタイルにはとても良い組み合わせと言える。

 

 

 

ところで、前述のメガネと同じく、日本のメガネの産地として知られる福井県鯖江市において誕生したメガネフレームのメーカー「シャルマン」から今春デビューし、「アイウェア・オブ・ザ・イヤー2016 サングラス部門」というデザインアワードを受賞した「ちょこサン」(写真下)。

こちらはアイデアにあふれたユニークなデザインが特徴で、偶然にも愛用者である私から少しばかりその個性あふれる魅力「Best 3」をご紹介したく;

 ☑鼻パッドがないから、長時間使用しても跡がつかない

☑テンプルのデザインがホールドする仕組みで、走っても割とズレにくい

☑軽い付け心地

 

 

 

さてここで再び、今回のCINEMATIC JOURNEYのテーマ「シネマとワタシと東京タワー」の話題を。

今年で29回目を迎える「東京国際映画祭」が、10月25日から11月3日まで開催される。

❝映画を愛し、映画を尊敬する人々が集まり、映画を通して文化の交流を密にする❞ というコンセプトの下、世界各国から集まる優れた作品の数々に出会える絶好のチャンスが待ち遠しい。

その一環として10月16日17時半より、東京タワーをバックに(@港区立芝公園)行われる「TOWER LIGHT CINEMA~映画の話をしに来ませんか~」は、なんと無料の映画鑑賞の集いなんです!

ちなみに予定されている上映作品は、ミシェル・ゴンドリー監督の『僕らのミライヘ逆回転』。是非とも星空上映会になることを願うばかり☆

 

 

 

最後に一つ、東京タワーのライトアップの定番中の定番ということで、ご紹介したいのがコチラ。2000年より開始されたピンク色に輝く「グローバル ランドマーク イルミネーション」。

1992年、エスティ ローダー グループのシニア コーポレート ヴァイス プレジデント、故 エヴリン ローダーさんにより立ち上げられた、世界規模で乳がんへの認知を高め、命を救うことを目的とした社会貢献活動である「ピンクリボン キャンペーン」。

毎年10月を乳がん早期発見活動月間とし、アヴェダのハンドクリームをはじめ、トム フォード ビューティのリップ カラーなど、各ブランドの限定品の売り上げの一部が、日米の乳がん関連機関に寄付されている。

 

 

 

その1アクションとして現在トータル200箇所以上の世界の主要建造物をピンク色に点灯することで、乳がんの正しい知識と早期発見の大切さを広く伝えているというわけです。

ちなみに今年のPink in Japanの様子はどうだったかというと、恒例の東京タワーのほか、東京スカイツリー®、清水寺本堂、姫路城、そしてニューフェイスの東急プラザ銀座は10月の1か月間、ピンク色に。

さまざまなメッセージが込められた東京タワーのライトアップ。それはまさにTokyo Perspective(?)なのかもしれない。

 

 




うさみ・ひろこ 東京人。音楽、アート、ファッション好きな少女がやがてFMラジオ(J-wave等)番組制作で長年の経験を積む。同時に有名メゾンのイベント、雑誌、書籍、キャセイパシフィック航空web「香港スタイル」での連載等を経て、「Tokyo Perspective」(英中語)他でライフスタイル系編集執筆を中心に活動中



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